刺激性接触皮膚炎
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化粧品による皮膚疾患で最も多いのが刺激性接触皮膚炎です。
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良く見られる症状は、顔の痒みと発疹、吹き出物です。
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A. 刺激性接触皮膚炎を引き起こす化粧品には以下のものがあります。
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洗顔剤:洗顔剤の多くは、皮膚を洗浄する効果がある界面活性剤が含まれています。
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化粧水・収れん化粧水・トーナー・ローション:アルコールやアルファヒドロキシ酸(AHA)などの酸が含まれていることがあります。患者によっては、これらの使用によって皮膚に異常が出ることもあります。
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美顔療法:美顔療法には、手を使った療法や、皮膚に化学物質(ピーリング)を塗布するなど様々なものがありますが、多くの場合、皮膚上層部を剥がしてしまう傾向があります。軽度の炎症は避けられませんが、重症度が高い皮膚炎を引き起こすこともあります。
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化粧品の過度な使用、不適切な使用は、皮膚かぶれや炎症を起こすことがあります。特に、敏感肌の人や既に皮膚病を有している人には、その傾向が強く見られます。
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B. 化粧品による皮膚疾患の兆候や初期症状は?
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化粧品を皮膚に適用した際に、灼熱感やチクチク感(しみる感じ)を経験することがあります。
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重症のケースでは、痒み、赤み、膨れの症状が起こり、その後皮膚が剥がれたりします。
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C.皮膚疾患が化粧品によるものだと感じたら?
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直ちにその化粧品の使用を止めてください。医師に相談してください。医師の資格を有していないエステシャンなどへの相談は控えてください。無視激性の洗顔剤、低濃度の副腎皮質ステロイドクリームや軟膏が医師により処方されます。
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発疹が治癒したら、パッチテストを行い化粧品に対するアレルギーを確認することがあります(以下参照)。
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適切な化粧品の使用を医師が教えてくれます。
アレルギー性接触皮膚炎
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化 粧品によって引き起こされる皮膚疾患の中に、アレルギー性接触皮膚炎があります。刺激性接触皮膚炎より罹患率は減りますが、発疹の症状だけで刺激性接触皮 膚炎とアレルギー性接触皮膚炎を区別するのは困難です。アレルギー性接触皮膚炎を誘発するものには、香水・防腐剤・日焼け止めが含まれます。
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A. アレルギー性接触皮膚炎の兆候および初期症状は?
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化粧品の使用直後は、違和感を感じないかもしれません。
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使用を続けるうちに、アレルギー反応が出てくる場合があります。
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症状には、痒み、赤み、腫れ、水疱が含まれます。
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二次的に患部以外の部位にも症状が現われることがあります。別の化粧品でも、同じ成分を有しているものであれば、同じ反応が起こります。
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B. アレルギー性接触皮膚炎かも知れないと思ったら?
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医師に相談してください。
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直ちに化粧品の使用を止めてください。患部および患部以外のどの部位にも塗布してはなりません。
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皮膚炎を和らげるために局所治療薬が処方されます。重症の場合は、経口ステロイド約が処方されます。痒みが酷い場合は、経口抗ヒスタミン剤が処方されます。
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症状が引いた後に、パッチテストを行いアレルギーの原因を確かめます。
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D. 化粧品へのアレルギーを確かめる試験とは?
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パッチテストを行うことによって、どの成分に対してアレルギーを持っているのか確認することができます。
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パッチテストでは、小さなテープを背中の皮膚に48時間貼ります。
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72時間後または1週間後に、アレルギーの反応を観察、確認します。
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パッチテストでは、医師側が用意している成分だけでなく患者が使用している化粧品も使用します。
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テストの後は、どの成分を今後避けたら良いのか、医師より指導を受けます。
化粧品によるにきび(座瘡)
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A. 化粧品はにきびの原因になるの?
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思春期にきび発症の有無に関わらず、化粧品はにきびを発症する原因になりえます。
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皮膚に長時間ファンデーションや保湿クリームを塗っていると、面皰(黒コメドや白コメド)が発生し炎症が起こる場合があります。
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化粧品によるにきびは、通常のにきびと変わらない治療法(症状の度合いに適したクリームやゲル、経口薬が処方されることもあり)が施されます
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治療中は、皮膚が快復するまで化粧品の使用は控えたほうが賢明です。しかし、顔の傷(見た目)が気になる場合は、オイルフリーの化粧品または油分が少なめの化粧品で我慢してください。
その他の化粧品アレルギー
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A. 毛染めアレルギー:
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毛染め(ヘアカラー)アレルギーは、化粧品皮膚炎の中でも性別を問わずよく見られるアレルギーです。
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毛染め(カラーリング)をした当初は、何の異常も現われなかったにも関わらず、毛染めを続けているうちに、突然アレルギー反応が出るようになったというケースがよくあります。顔、耳、首にも症状が現われます。
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アレルギーの原因として、パラフェニレンジアミン(PPD)が挙げられます。PPDは、多くの染毛剤(カラーリング剤)に含まれている成分です。PPDに対してアレルギー反応を示す患者は、合成化学物質が含まれる全ての染毛剤(化学染料)の使用を控えなければなりません。ヘナ(植物)によるカラーリングや金属染毛剤を代用品として使用することもできます。
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B. 日焼け止めアレルギー:
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日焼け止めは、肌を守るために使用されるものですが、時おり皮膚に異変をきたす場合があります。
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日焼け止めには、日焼け止めそのものとして市販されているものあれば、リップスティックやファンデーションに含まれているものも存在します。
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日焼け止めは、刺激性接触皮膚炎やアレルギー性接触皮膚炎だけでなく、光アレルギー性皮膚炎を引き起こす場合もあります。光アレルギー性皮膚炎は、アレルギー性接触皮膚炎とは異なり、アレルギーを引き起こす物質が太陽光に暴露されたときのみ、発疹が発生します。
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どの化学性日焼け止めも、光アレルギー性皮膚炎を引き起こす可能性を有しています。物理的に紫外線を遮断する効果のある二酸化チタンなどは、このような副作用を起しません。
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日焼け止めアレルギーの疑いがある場合は、皮膚科医に相談しパッチテストを実施してください。その後、どのような日焼け止めを使用したら良いのか、皮膚科医より指導を受けてください。