蕁麻疹(じんましん)(日本語)
蕁麻疹(じんましん)
蕁麻疹(じんましん)とは?
- 蕁麻疹に発症すると、軽度の膨らみと痒みを伴った発疹(膨疹)が皮膚に生じ、自然に消えるまで数時間かかります。
- まぶたや唇に蕁麻疹の症状が現れると、皮膚がパンパンに膨れ上がる傾向があります。
- 外観だけ見ると深刻に見えますが、治療後12~24時間以内で発疹(血管性浮腫)は治まります。
蕁麻疹はどうやって生じるの?
- 蕁麻疹は、皮膚の微小血管に、ある変化が起こることで生じます。
- ある変化とは、特定の物質(最も一般的なものはヒスタミン)が微小血管に分泌されることで起こります。
- ヒスタミンは、アレルギー性または非アレルギー性反応によって肥満細胞から分泌されます。
急に生じる蕁麻疹の原因は?
- 急性蕁麻疹は、薬剤、食物、またはウイルス感染などが原因で発症し、発疹が数時間から数週間出没します。原因が特定できない場合もあります。
- 急性蕁麻疹や頻繁に繰り返す蕁麻疹を引き起こす原因となる食物は?
- 蕁麻疹を引き起こすとされる食物には、以下のものが含まれます:
- ナッツ(木の実)
- 卵
- 新鮮な果物(特に柑橘類)
- チョコレート
- 魚・貝
- トマト
- 牛乳・チーズ
- 香辛料
- イースト(酵母菌)
- タルトラジン(黄色の食色素)などの添加物や保存料が原因となる場合もあります。吸収速度によって、これらの食物を摂取してから数分後~数時間後に蕁麻疹の症状が現れます。
蕁麻疹を引き起こす原因となる食物は?
- 蕁麻疹を引き起こすとされる薬剤には、以下のものが含まれます:
- 痛み止めや抗リユマチ薬。例)アスピリン、コデイン
- 抗生剤。例)ペニシリン、スルホンアミド
- 長期間服用していて何の問題も現れなかった薬剤でも、蕁麻疹を引き起こす場合があります。薬剤の場合、急性蕁麻疹が主ですが、追い討ちをかけるように慢性蕁麻疹に発展する場合があります。
ほかに蕁麻疹の原因となるものは?
- 繰り返し発症する蕁麻疹の原因には、以下のものが含まれます:
- 太陽光
- 冷寒
- 圧迫
- 汗
- 上記理由が原因で生じる蕁麻疹は、物理性蕁麻疹と呼ばれます。この場合、蕁麻疹を引き起こした原因は、患者が把握していることが多いです。
慢性蕁麻疹
- この種類の蕁麻疹は、ほぼ毎日発疹が出没し、2ヶ月以上に渡って続くことがほとんどです。
- たいていの場合において、原因を特定するのに困難を極めます。
- 患者によっては、物理性蕁麻疹も発症していることがあります。
- 症状を悪化する可能性はありますが、食物アレルギーが慢性蕁麻疹の原因になることはほとんどありません。
- 確率としては低いですが、カンジダ症(イースト感染症の一種)などの感染症が原因の場合があります。
- 情緒的ストレスは、慢性蕁麻疹を悪化させることが知られています。
- 慢性蕁麻疹は、50%のケースで発症後6ヶ月以内に症状が治まります。
蕁麻疹の治療法は?
- 蕁麻疹の最良の治療法は、原因を特定し、その原因を取り除くことです。
- 原因を特定している間、症状を和らげるために抗ヒスタミン薬が処方されます。
- 抗ヒスタミン薬:
- 経口薬の場合、発疹が引くまで約90分かかります。
- 新しい蕁麻疹の形成を防ぐために、定期的に服用すると効果的です。
- 眠気などの副作用を避けるために、非鎮静型ヒスタミン薬を服用することもできます。
- 抗ヒスタミン薬のクリームは、効果がありません。
- 原因となる食物が特定されないまま絶食をしても、治療の手助けにはなりません。
- パッチテストは、通常、用を成しません。
- 感染症が慢性蕁麻疹の原因となっていないことを定かにするために、血液および尿検査が実施されることがあります。
© 2009
クリストフスー (Christophe HSU) – 皮膚科医. ジュネーブ、スイス
全国皮膚センター (National Skin Centre). シンガポール
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Category : じんましん - Modifie le 12.21.2012Category : 蕁麻疹 - Modifie le 12.21.2012