肝斑(かんぱん):原因と特徴、紫外線の影響 (日本語)
肝斑は英語でmelasmaといいます。これはギリシャ語の黒を意味するmelasに語源があります。 肝斑の病因学的考察 肝斑のはっきりとした原因はまだ分かっていませんが、次を含むいくつかの要因が影響をしているといわれています。
- 紫外線 (UV)
- 遺伝的要因
- 甲状腺障害
- 化粧品
- ホルモン (女性)
肝斑の疫学的考察 肝斑の発症率についてのデータはまだありません。アメリカでは、約600万人が肝斑の影響を受けているいわれています。 人種や地域による違い 下記の分類に属する人達に多く発症するといわれています。
- ヒスパニック系
- 東アジア
- フィッツパトリック分類によるスキンタイプがIVからVIの人
- 強い紫外線(UV)を受ける地域に住む人
性別による違い
- 女性のほうが肝斑の発症頻度が多く見られます。(性別による発症比 女性:男性=9:1)
- 男性でも、コーカサス人男性の10%、インド人男性26%に肝斑があるという報告もあります。
肝斑の分類 肝斑の深さによる分類
- 表皮
- 真皮
- 混合
- 不定
肝斑の分布による分類 • 顔の中心部 • 頬骨 • 下顎 紫外線の影響 肝斑を悪化させないために、まず知っておくべきことは、紫外線を避けることです。一回紫外線に当たるだけでも、肝斑は悪化する可能性があります。
- 一度紫外線(UV)に当たることで、メラノサイトが大きくなり、チロシナーゼがより活性化されることがあります。
- 慢性的に紫外線に当たることにより、メラノソーム(メラニンを含むメラノサイトの細胞小器官)の数を増やし、メラニンが周囲のケラチノサイトへ送られることを促進するといわれています。
参考文献: Handog E. Brown Spots: Melasma Updates.2012 (02) – 20th Regional Conference of Dermatology (RCD) – Manila, Phillipines © 2009 English Français