経口抗真菌剤 (日本語)

以下は、経口抗真菌剤を医師から処方された患者向けの記事になります。 抗真菌剤は何のために使われるの? 抗 真菌剤は、真菌による感染を治療するために用いられます。真菌は、皮膚・頭皮・手足の爪・膣・腸管など様々な部位に感染症を引き起こします。感染の範囲が 腸管にまで及んだり、症状が深刻で改善の兆しが見られない場合、経口抗真菌剤が処方されます。経口抗真菌剤は、患者の状態に合わせて処方される薬剤なの で、ほかの人に渡したり、ほかの病気に応用したりしてはいけません。 抗真菌剤の飲み方は? 経口抗真菌剤には、カプセル型、錠剤、ゼリー型、液体があります。医師の指示に従って服用してください。 経 口抗真菌剤の多くは、吸収の効率が高まるという理由から、食事と一緒に服用することが勧められています*。口腔真菌感染症または消化管真菌感染症の治療の ためにゼリー状あるいは液体状の経口抗真菌剤を処方された場合、口の中に含んだ後、約5分ほど待ってから飲み込んでください。 改善の兆しが見られた後でも、治療効果を最大限に引き出すために、治療は最後まで続けてください。真菌感染症を完全に治癒するには、比較的長い時間を必要とします。途中で治療を中断してしまうと、再発する可能性があります。 お薬を飲み忘れた場合は? 思い出したら、すぐに飲み忘れた分を服用してください。残りの分は、等間隔を置いてから服用してください。 服用するはずの時間から24時間以上経過してしまった場合は、忘れた分は服用しないでください。通常通りの時間で服用を続けてください。1度に2回分を服用しないでください。 抗真菌剤の副作用は? 経口抗真菌剤は、副作用を伴うこともあり、治療の経過と共に消えることもあります。もし、次のいづれかの症状が継続したり深刻であったりする場合は、医師に相談してください: 吐き気、腹痛、嘔吐。食事と一緒に服用することで、これらの症状は軽減されることもあります。 下痢 めまい、眠気。この症状が出た場合は、運転・機械操作・その他集中力を必要とする作業を行わないで下さい。 皮膚発疹、痒み 眠れない 更に、下記の症状が現れた場合は、深刻な副作用を示唆している可能性もあるので、早急に医師に相談してください: ·  高熱 ·  黒っぽい尿、または ·  白っぽい排泄物 ·  異常な疲労または衰弱 ·  黄色みがかった目または皮膚 副作用の予防の仕方は? 授乳中・妊娠中・妊娠する予定の場合は、経口抗真菌剤を服用する前に医師に相談してください。 経口抗真菌剤を服用している間は、お酒を控えてください。抗真菌剤を服用中にお酒を摂取すると肝臓障害のリスクを高める可能性があります。 ケトコナゾールの錠剤に加えて、胃潰瘍治療のためのシメチジンやラニチジンなどの制酸薬も処方されている場合、ケトコナゾールを服用した後に最低2時間は置いてから制酸薬を服用してください。同時に服用すると、ケトコナゾールの吸収効率が下がり、効果が出にくくなります。 グリセオフルビンは、経口避妊薬の効果を下げる場合があるので、医師に相談してください。 服用しているお薬があれば、全て医師に報告してください。 過去に抗真菌剤またはペニシリンに対して異常反応あるいはアレルギー反応が出たことがある場合は、医師に報告してください。(ペニシリンにアレルギー反応を起こす患者は、抗真菌剤に対しても同様の症状を引き起こす可能性があります) 抗真菌剤の保管の仕方は? 直射日光や熱が当たる場所は避け、子供の手が届かない暗く涼しい場所に保管してください。 抗真菌剤をほかのお薬と同じ容器に入れないでください。お薬はそれぞれ名前を書いた容器に入れて別々に保管してください。 質問や不明な点がある場合は、医師または薬剤師にご相談ください。 © 2009 クリストフスー (Christophe HSU) – 皮膚科医. ジュネーブ、スイス 全国皮膚センター (National Skin Centre). シンガポール…