皮膚癌 (日本語)
皮膚癌とは何か。 皮膚癌には、多くの種類があり、その中でも下記に挙げる3つは最も罹患率が多い。 1. 有棘細胞癌(SCC) 固く不規則な腫瘍が、大抵の場合は日光露出部位に形成されることが多い。 腫瘍は成長が早く、短期間で大きなしこりとなり、潰瘍に発展することもある。 治療をしないでいると、癌が周囲のリンパ腺に転移することもある。 有棘細胞癌は、年配者に見られるケースが多い。慢性的な日光暴露は、この種の皮膚癌を発症させる大きな要因である。 有棘細胞癌 ボーエン病は、皮膚浅部(上皮内)のみに生じる表皮内有棘細胞癌である。(陰部に発症したものは、ケーラー紅色肥厚症または外陰上皮内腫瘍(VIN3)と呼ぶ) ボーエン病 ボーエン病の組織学:表皮の細胞配列が乱れ(細胞極性喪失)、異常角化細胞が出現する。表皮を超えての進行はない。 2.基底細胞癌(BCC) 基底細胞癌は、進行が遅く無痛である。 半透明または光沢を伴った盛り上がりが生じ、無痛潰瘍が度々出現する。潰瘍は色素沈着しているケースが多い。 一般的に顔面に発症することが多い。 基底細胞癌 写真を見る 3.悪性黒色腫(メラノーマ) 色素細胞から発生する癌である。 極めて悪性の皮膚癌である。 皮膚に暗褐色または黒色の増殖性変化が起こる。通常のほくろのように見えることもある。下記に、ほくろと異なる点を挙げる: 成長速度が速い。 表面に、赤・黒・青などの様々な色がある。 不規則な形をしている。 形は割と大きい。 盛り上がる傾向がある。 アジア人が指、つま先、顔面に悪性黒色腫を発症するケースは少ない。 表在拡大型黒色腫 皮膚癌の治療 どの皮膚癌も、直ちに取り除く必要がある。 癌性腫瘍の場合は、癌細胞を死滅させるか外科的に切除する必要がある。 確実な診断を行うために、腫瘍組織の一部を採取(皮膚生検)し、癌性かどうか調べる場合もある。 © 2009 クリストフスー (Christophe HSU) – 皮膚科医. ジュネーブ、スイス 全国皮膚センター (National Skin Centre). シンガポール 日本語訳:白 富美 はじめに English Español Français Italiano Português Deutsch…