肝斑 (かんぱん)のレーザー治療 (日本語)
肝斑 (かんぱん)の治療について
- まずは、(日光を避けることに加えて)ぬり薬による治療を行います。
- ぬり薬の例として、ハイドロキノン、ビタミンA、及びステロイドを組み合わせたクリームがあります。その後レーザー治療をした場合、最初にこのようなクリームを使用したほうが使用しない場合に比べて効果がみられたという報告があります。
- レーザー治療は非常に高価にもかかわらず、あまりよい結果が出るとは限りません。そのため、レーザー治療を試す前に、出来るだけぬり薬による治療をすることをお勧めします。
- 肝斑の根本的な治療法はまだ確立されていません。
肝斑 (かんぱん)のレーザー治療効果: いくつかの報告
- 色素レーザー(低周波数、1064 nm NdYAGレーザー)使用による改善効果が、いくつかの研究により報告されています。しかしこれらの研究によると、しばしば炎症性色素沈着のおそれがあり、すべての患者に肝斑の再発があったと報告されています。
- IPL(flashlamp, Intense-Pulsed Light):3週間隔で4回治療をした後の患者のうち半分以上の改善率が報告されています。しかしながら、経験上及びこのレーザーに関する他の研究で は、それほど効果的ではないともいわれています。また、肝斑の新たな出現及び悪化を報告する研究があります。
- フラクショナルレーザー:3回のレーザー治療の後の結果はよいものだという研究報告があります。しかしながら、経験上、効果はそれほど確実ではなく、炎症性色素沈着のリスク*が、治療を受けた患者のうち20%程度にのぼる可能性があります。
*色素沈着の改善目的で行った治療が、悪化をまねく可能性があるということに留意する必要があります。
参考文献: 2012 (02) – 20th Regional Conference of Dermatology (RCD) – Manila, Philippines
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